タグに「読書」を持つ
31〜40件目 / 44件
前へ 1 2 3 4 5 次へ

 狂骨の夢 / ノリオ 

狂骨の夢
帰省中に読んだ、京極堂シリーズの第3作。
京極堂シリーズは、京極夏彦によるミステリ小説で、ミステリだがオカルト要素が非常に強い。
各物語の最初に、話のモチーフとなる妖怪の挿絵および説明文が入り、その後話が始まるくらいにオカルトです。

自分が買った本は分割文庫版で、1冊あたり300ページ超の上中下となっていたので合わせると1000ページくらいだろうか。どこかで、京極夏彦の小説もiPadに入れれば楽チンといった文面を見たから、再びこのシリーズの続きを読もうという気になったのかもしれない。
自分は一度はまると、話の最後までノンストップで読むタチなので、1冊読むたびに中・下と書店に買いに走りました。要するに面白かったです。

小説自体を読むのが久々だったけど、いやぁいいもんですね。京極堂シリーズに関する詳しい感想は、現在読んでる4作目「鉄鼠の檻」を読み終えてからにします。
2010/08/16(Mon) 16:59:14

 真夜中のマーチ / magicien 

真夜中のマーチ (集英社文庫) もし高校野球の...と並行して、この本も読みました。

奥田英朗さんといえば、以前紹介した伊良部シリーズの著者。
タイトルだけ見て、夜のピクニックのような話かな、とか適当に想像して買ってみたら、もっと物騒な話でした。
あらすじによると、痛快クライム・ノベルらしい。

10億円を巡るドタバタ劇の末、納得のハッピーエンド。
やっぱり純粋にストーリーが楽しめる小説は読みやすいなぁ、というのが一番の感想です。

2010/07/30(Fri) 01:42:17

 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら / magicien 

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら 何やら売れているようなので読んでみました。

内容はタイトルの通り、「マネジメント」の組織経営を高校の野球部に適用したらどうなるか、という話。
正直なところ、自己啓発だとかハウツー本とかの類の本は好きではないのだけど、 表紙のイラストに度肝を抜かれて、つい買ってしまいました。

友人が「進研ゼミ」っぽいと言っていましたが、的を射た喩えだと思います。
小説らしさを期待して読むとちょっと辛いですが、終盤の展開は衝撃でした。

ドラッカーやマネジメントという本に関する知識が皆無のまま読みましたが、 それに関しては特に問題なく読めたんじゃないかと思います。
「マネジメント」を読む気になるところまではいきませんでしたが、 今からマネジメントについて考えるのは決して早すぎるわけではないのかな、と思うようになりました。
なんせ高校の野球部のマネージャが「われわれの事業は何か」だとか、 「顧客は誰か」だとか真剣に考えているわけなので。

2010/07/30(Fri) 01:27:00

 町長選挙 / magicien 

町長選挙 (文春文庫) イン・ザ・プール、空中ブランコに引き続き、精神科医・伊良部シリーズ第3弾、町長選挙を読んでみました。

今作も短編シリーズで、4編が収録されています。
ただし、本のタイトルにもなっている町長選挙では、いつもの流れと違い、患者の治療ではなく、離島の診療所に赴任した伊良部が町長選挙に巻き込まれる、という話。
また、他の3編はモデルになっている実在の人物がいるような...
患者達だけでなく、比喩なんかでも危ない表現がちらほらあったりして、伊良部よりも作者の奥田さんにドキドキさせられました。

Amazonを見ると結構酷評されてたりしますが、ストーリーの流れとしては、じんわりハッピーエンドは健在で、ハッピーエンド好き仲間には自信を持って薦められる作品だと思います。
2010/05/06(Thu) 00:11:21

 空中ブランコ / magicien 

空中ブランコ (文春文庫) イン・ザ・プールに引き続き、精神科医・伊良部シリーズの2作目、空中ブランコを読んでみました。

空中ブランコは直木賞を受賞した作品で、イン・ザ・プールの伊良部の勢いは衰えるどころか増しています。
今作も短編5編で、患者主観、じんわりハッピーエンドというベースは同じです。
が、伊良部が意外な能力や知識を持っていたり、ダメ人間っぷりを発揮したりと、伊良部の人となりが見え隠れする作品になっています。

作中に出てくるプロ野球選手や女流作家にはモデルがいるような気が...
ところで、「空中ブランコ」で検索して気付きましたが、伊良部シリーズってアニメ化されてるみたいですね。
アニメのあらすじを見てみると、各話の登場人物がクロスして登場してたりして、原作を読んだ人も楽しめそうな予感。
ただ、実写とアニメが混ざっている描写を見ると、どうしてもスチーム係長を思い出してしまうのですが。

2010/05/05(Wed) 23:40:53

 イン・ザ・プール / magicien 

イン・ザ・プール (文春文庫) 久しぶりに本の感想でも。今回は奥田英朗さんのイン・ザ・プールを読んでみました。
読んでみましたというか、友人と旅行中、飛行機であまりに暇だったので、友人から借りて読んだ本です。

精神科医の伊良部が主人公の短編シリーズ物で、イン・ザ・プールには5つの短編が入っています。
各編とも患者が様々な悩みを抱えて伊良部の元を訪ね、それを解決していくまでの話になっています。
どの悩みも曲者なのですが、一番の曲者が医者である伊良部、そして看護士のマユミのコンビ。
治療方法もメチャクチャで、毎回奇跡的にも快方に向かうのですが、それが伊良部の計算なのか偶然なのかが良くわかりません。
1編終わるうちに、いつか種明かしがあるんじゃないか、裏話が明かされるんじゃないか、と期待して次を読み進めるわけですが、最後の最後まで、なぜうまくいったのかがわからないまま終わってしまいました。
というのも、主人公は伊良部なのですが、物語は患者の主観で語られるので、伊良部が何を考えているのかがわからないわけです。

いずれにせよ、どの話もハッピーエンドで安心して読めました。完全な大団円で終わるのではなく、これから良いことが起こることを予感させるような、じんわり来る終わり方で、ハッピーエンド好きの僕としては、余韻まで楽しめる良作だと思います。

おすすめのハッピーエンドは、携帯依存症の高校生の話である「フレンズ」。どんな終わり方かは読んで確かめてみてください。

2010/05/05(Wed) 23:11:55

 夜中に犬に起こった奇妙な事件・感想編 / ノリオ 

夜中に犬に起こった奇妙な事件 『夜中に犬に起こった奇妙な事件』をやっと読み終わったー。今年初めて読みきった小説ってわけですな。
前にも書いたけど簡単にあらすじを説明すると、自閉症だけど頭が良い少年が、犬が殺された事件を解決しようとする話。その少年が、身の回りに起こった出来事をミステリ小説として書いた本という形式をとっている。

まずこの小説を読もうとすると、読者が必ず不審に思う点は、章番号が2から始まっていることだろう。僕は落丁か何かあったのではないかと、前のページに戻って確かめたりしちゃいましたよ。
ちなみに読み進めていくと、2章の次が3章で、さらにその次が5章。勘のいい人は何か気付いたかもしれない。

初めはミステリ小説として進んでいくけれど、途中から思いもよらない展開に。なるほどこういう小説だったのかという、感想ともいえないような感想ですみません。

この小説の面白い点というか特異な点は、やはり自閉症の少年を主人公に据えているところだろう。他人の感情が理解できず、独自の思考回路で行動する少年が、冒険を通じて成長していく様が描かれている。

また、話の合間に本筋とは関係ない、数学の問題が出てくるのも面白いところ。例を挙げると・・・
伏せられたカード3枚の中に1枚だけ正解のカードがある。あなたはまず3枚の中から1枚を選ぶが、それが正解かどうかまだ調べることはできない。次に、答えを知っているディーラーが、選ばれなかった2枚の中からハズレのカードを1枚めくってみせる。それからディーラーは、あなたが最初に選んだカードが正解かどうか確かめる前に、1度だけ考えを変え、残りの1枚を選んでもよいと言う。あなたはどうするべきか?(本文を要約したものです)

この問題は、先日の平成教育委員会でもやっていた気がする。読んでいて、「2枚のうちどちらかが正解なんだから、どっちを選んでも当たる確率は2分の1だろう」と考えていたのですが・・・

また、この本を読んでいて感じたのが、翻訳された海外小説において、翻訳者が与える影響は思いのほか大きいということだ。
僕が読んだ本では、原作者の意図を反映しているのかわからないけれど、地の文が敬語だったりそうでなかったりと、言ってしまえば綺麗でない文章で書かれている。そこがまた、「著者」の少年のノーマルでないかんじを演出していて良いんだけど、そういった工夫は翻訳者の手に委ねられているわけである。
新聞や論文と違って、理論的に内容が正しければいいってわけじゃないし、訳者によって大きく雰囲気が変わってしまうこともあるだろう。奥が深いと感じました。
ちなみに原作者はマーク・ハッドン、翻訳者は小尾芙佐さんという人でした。
2010/01/18(Mon) 00:21:55

 夜中に犬に起こった奇妙な事件・探索編 / ノリオ 

夜中に犬に起こった奇妙な事件 コンニチハ、元読書家です。為になる話が繰り広げられている中で、自分だけ趣味に走ることにしよう。

先日、美容院で髪を切っている間にたまたま読んだ雑誌が、色々な本を紹介する雑誌だった。 その中で、文系の人にもオススメな理系の本みたいなコーナーがあって、今回のタイトルである『夜中に犬に起こった奇妙な事件』が紹介されておりました。

あらすじを簡単に述べると、自閉症だけど頭が非常に良い少年が、犬が殺された事件の犯人を追うという話。イギリスの作家が書いた作品で、全世界で読まれているベストセラーらしい。

非常に興味をそそられたので、近くの書店で探すも見つからず。学校の近くの書店で探しても見つからなかった。
そこで、さすがに紀伊国屋なら売ってるだろうと思い、歩いて行くことに。ようやく着いて、店内にある検索マシンで調べてみると、新宿南店に置いてあると表示された。・・・どこにあるのそれ。

店員さんに案内図をもらい、さらに歩くこと10数分。今度こそ・・・!
検索マシンで調べると、置いてある棚が表示されたので、そこらへんを探してみるが見つからない。不審に思いもう1度マシンで検索すると、在庫がないと書かれていた。・・・ガビーン。
さすがにもう歩いて探す気力はなく、その場で注文することにした。これが去年の年末の話です。・・・てか、素直にAmazonで注文しとけばよかったね。

そして先日、ようやく本が入荷したとの連絡が入り、本を手に入れることができた。まだ読んでいる途中なので、感想は読み終わってからまた書くかな。

教訓:海外小説はよっぽど有名じゃない限り書店に置いてない!Amazonで買おう!

2010/01/09(Sat) 23:47:07

 魔界の塔 / magicien 

魔界の塔 久々の更新。山田悠介さんの「魔界の塔」を読んだ。

絶対にクリアできない、プレイすると植物人間になるという噂があるプレステ2のゲーム「魔界の塔」についての話。200ページくらいあったけど、字が大きく、1ページの字数が少なかったこともあって、数時間で読み終わった。
話が一本道だなぁ、というのが読んだ感想。主人公のブログを読んでいるような気分だった。まぁ読みやすさという点では優れているかもしれない。
作中には、思いっきりプレイステーションと書いてあったが、さすがに表紙にプレステのロゴを使うのはまずいらしく、表紙では Game Station になっていた。

2008/02/18(Mon) 02:26:14

 かもめのジョナサン / magicien 

かもめのジョナサン (新潮文庫 ハ 9-1) 今日は、リチャード・バックの「かもめのジョナサン」の紹介。

僕は公文式をやっていたのだけれど、英語の一番最後の教材が、この「かもめのジョナサン」だった、ように思う。記憶は定かじゃないけど。
かもめのジョナサンは三章に分かれていて、公文式ではPart Oneだけを読んだ。Part Oneは、簡単に言えば、かもめのジョナサンがいかに速く飛ぶかを追求する話。作者のリチャード・バックは飛行機乗りだったらしく、上空何メートルとか、何秒後には時速何キロに達するとか、やたらと数字や専門用語が出てくる。ただ、短いこともあり、物語としても十分楽しめた。
ただ、Part Oneでジョナサンの能力が上がりすぎてしまったため、Part Twoに入ると特殊な能力まで身につけ始める。連載を終えるタイミングを逃してしまった漫画のような様相だ。といっても、やはり短いので、「ちゃんと最後には話がまとまるんだろうか」と思っている間に話が終わる。
まぁ、なんというか、あまり身構えずに寝転がりながら読めばいいと思う。
2007/04/29(Sun) 01:17:57