著作権についてのウンチク(またはGPL解説vol.0) / マルパチ 

さて前回の予告通りGPL(General Public License)の解説に入ろうとしたわけですが...その前に著作権についてうんちくをたれた方が良いかと思ったんで今回は著作権について。
今回の記事は法律を勉強したことのある人にとっては当たり前の内容。法律のわからないプログラマー向けにプログラマーとは切っても切れない関係にある著作権について基本的な講釈をたれることが目的です、はい。

wikipediaによると「著作権(ちょさくけん)とは、言語、音楽、絵画、建築、図形、映画、写真、コンピュータプログラムなどの表現形式によって自らの思想・感情を創作的に表現した者に認められる、それらの創作物の利用を支配することを目的とする権利をいう」のだそうです。
wikipediaの説明は必要にして十分なものですが、法律の心得がない人向けの説明としてはちょっと不親切。

そこでかみくだいて一番大事な要点を一つだけ挙げます。
著作権の一番大事なところはソースコードを「支配」できるということ。
著作権が支配権であるということは非常に重要。いきなり支配とかいわれても何がなにやらだと思うので具体例を挙げます。

例えば自分のPCを赤の他人が勝手にいじくってHDDの中身をのぞいていたらどう思いますか?
大方の人は腹が立って「やめろ!!」と言うはずです。このやめろと言う根拠になるのが「支配権」。PCを所有する人はPCに対する所有権を持っているわけですが、この所有権は著作権と同様に「支配権」であるとされています。
ですからプログラマーは自分の作ったソースコードを勝手にいじくったり勝手に利用したりする他人に対して「やめろ!!」と言えるわけですね。これが支配権であるということであり、著作権のキホンのキです。
(もちろん実社会のトラブルは上記のたとえみたいに単純ではありません。「やめろ!!」と言えるか言えないかは身近な法律家に実際の状況を話して判断を仰がなければならないわけです。)

ところがネットを見ると著作権フリーのソースコードが大量にあふれています。
ちょっと待てと。ソースコードは作成者(=著作権者)に支配されているのではないのかと。フリーのソースコードを自分のソースに組み込みたいのはやまやまだけど、後から「やめろ!!」と言われるのは困るぞ。
この問題を解決するために作られたのがGeneral Public License、略してGPLです。というわけで次回こそはGPLについて解説していきたいと思います。
2010/01/06(Wed) 12:31:50