浜村渚の計算ノート / magicien 

浜村渚の計算ノート (講談社文庫) 今年9冊目。青柳碧人さんの「浜村渚の計算ノート」を読んだ。

天才数学者のテロ活動に対抗するため、とある理由から警視庁の協力者として選ばれた中学生、浜村渚の話。
というわけで、数学をテーマにしたミステリーです。

4章に分かれているのですが、章番号がlog10、log100、...となっていたり、節番号がルートだったりと、目次から数学っぽい感じが出ています。ページ番号が何かの数列になっているんじゃないかとしばらく悩んでしまいました。logの暗黙の底がeではないのが少し不満ですが...ここでは10の方が見栄えが良いのでしょう。
本編では結構な勢いで被害者が出ているですが、なぜか悲壮感や緊迫感が無く、全体的にほんわかしています。
テロの理由がゆとり教育での数学の扱いの悪さに不満を持ったからだったり、数学と社会を結びつけてみたり、円周率の3.14より先の数字に意味を与えたり、というのは、さすが教育学部卒といったところです。

ペンギン・ハイウェイと一緒に思いつきで買った本だったのですが、なかなか面白かったので、シリーズの続きも読んでみたいと思います。

2013/05/06(Mon) 02:20:07