冷たい校舎の時は止まる / magicien 

冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫) 辻村深月さんのデビュー作。上下巻を一気に読んだ。

11月の記事が抜けてしまうなぁと思い、10月に読んだ本の感想でも書いてみる。
本屋で辻村さんの本が大量に平積みされていたので、とりあえずデビュー作から読んでみようということで、買ってみました。
買ってから気づいたけど、上下巻合わせると結構分厚い。
ノリオがときどき京極夏彦さんの本の感想を書いているので、どれどれと思って京極さんのコーナーに行くと、その本棚だけ異様な雰囲気を醸し出していますが、辻村さんの本も本棚に横に並べれば同じような空気になりそう。

内容は、ある朝登校した8人の高校生が時間の止まった校舎に閉じ込められて...という話で、ミステリーというよりホラーに近いかもしれません。
8人がそれぞれ抱えている悩みが話のメインになっていて、しかもその悩みが割とリアルだったりして、読んでいて古傷が痛んだりするわけで、死人が蘇るより、過去のトラウマが蘇る方がよほど恐ろしかったりするわけです。

ところで、この本では辻村深月という人物が出てくるけど、作者とこの人物は同じような性格ということなんだろうか。
2012/11/30(Fri) 23:00:00