パーフェクト・ブルー / ノリオ 

パーフェクト・ブルー そろそろ、最近読んだ本の感想でも。
「パーフェクト・ブルー」は、宮部みゆきの初の長編作ですが、そうとは思えないほど、話の展開など巧みな構成になっていて、とても面白かったでつ。

宮部みゆきの作品には、わが国が抱えている社会的な問題が話に大きく関わっているものが多く、この作品もそのひとつだといえるでしょう。徐々に事件の全貌が明らかになっていく手法も、よく見られるもので、続きが気になるかんじですぐ読めました。

今はある探偵事務所で飼われている、元警察犬のマサが主人公として描かれているのですが、この試みは正直あまり生かされてないんじゃないかなーと思ったりもしましたが。推理サスペンスものなので、ある程度の比喩的な描写はあれ、事実を正確に描かないといけないジャンルだと思われます(ファンタジーなどと比較すると)。そのなかで犬を一人称にしているのですが、人間だといっても違和感ないくらいの知能レベルだし、なぜか色見分けられてるし・・・。まあ、他の人が話していることを理解することができなければ、推理小説として成り立ちませんからね。
揚げ足とりましたが、話全体はとてもよかったです。

余談ですが、犬は色が認識できないとされていましたが、近年では、紫、青、黄色は認識できるとされているようです。
2007/03/09(Fri) 00:26:24